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佐伯泰英
yasuhide saeki

白虎の剣
長崎絵師通吏辰次郎2
おしのと茂嘉を連れて長崎に戻った辰次郎は、ひそかにオランダ人医師のシュースケンにおしのの目を診察してもらっていた。結果は遺伝的な病気なので現在の医療では回復できないとのことだった。しかし、今後新しい薬が開発されたときには治る可能性もあると言われた。辰次郎はその日のために後にオランダ商館長になるヒュースケンのために働くことになった。そんなとき、丸山遊郭でオランダ人とも唐人とも客を取らないことで有名な和茶から呼び出された。自分の肖像画を描いてほしいとのことだった。和茶に惹かれた辰次郎は異国の血が混ざることを察知しながらも申し出を受け止める。すると長崎に赴任した新しい目付けが厳しいキリシタン狩りを開始した。その見せしめとして和茶を火あぶりにするといきまいた。辰次郎はそれを阻止するために夜影に乗じて目付けと勝負し斬り殺す。また唐人屋敷では長崎の情報が筒抜けになり、オランダ人貿易を阻止する動きが活発化していた。福建省で起こった黄巾党という盗人集団が唐人屋敷の実験を握り、長崎会所やオランダ人を襲撃し始めた。 (2016.6.18) 角川春樹事務所 2003年6月 648円

悲愁の剣
長崎絵師通吏辰次郎1
長崎の地役人として代々季次家は風格があった。娘の瑠璃は絵師の息子の辰次郎や季次家の息子たちと子どもの頃からの馴染みだった。その3人が成長とともにお互いに別々の道を歩むことになった。季次家の息子と瑠璃は長崎を守るために結婚した。辰次郎と瑠璃はお互いに気持ちを寄せていたが、辰次郎は自分が長崎から離れることで瑠璃の行く末を守ろうとした。外国で仕事をした辰次郎が長崎に戻ったとき、新しい長崎奉行の企みによって、季次家は密貿易の疑いをかけられ、隠岐の島へ送られていた。多くの家人が磔になった。密貿易をしていない訴えを江戸に送った後、黒覆面の一団が島を襲い、一族を皆殺しにしてしまった。そのとき、瑠璃の一人息子が岩陰に隠れて追っ手の目から逃れることができた。辰次郎は言葉を発しなくなった息子を連れて全国を放浪し、江戸にたどり着いた。当時の奉行や大目付を探し出し、季次家の再興を願おうとしたのだ。そんな辰次郎を守ったのは非人頭の車善七親分とその一族だった。 (2016.5.25) 角川春樹事務所 2001年10月 686円

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