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居酒屋お夏春夏秋冬3豆腐づくし

 

岡本さとる

 

650円幻冬舎文庫20218

 

文政71824)年の正月7日になっていた。七草がゆを食べた常連らが店を去った後のほっと一息をつける時間に、品川から牛頭の五郎蔵がお夏の居酒屋にやってきた。「料理と酒をほんの少し」。清次は一合の燗酒と薄味で煮た大根に鮭の酒びたしを出した。「これは、うまい」。舌鼓を打ちながら五郎蔵は体を温めた。この日はたまさか目黒不動のお参りに来たついでに店に寄ったと思われた。しかし、三日後にまた五郎蔵がふらりと居酒屋を訪れた。その後も同じことが続いた。お夏は高輪南町の料理屋「えのき」へ出かけた。主は榎の利三郎。五郎蔵が後を託せる侠客だった。料理の味見という理由にして利三郎から五郎蔵のことを聞いておきたかったからだ。予想通り、利三郎は五郎蔵が目黒を訪ねていることを知らなかった。気晴らしをしているのだろうと利三郎は言ったが、先日起こった気になることも教えてくれた。品川の旅籠で出している料理の献立を忘れてしまったことがあったという。料理通で食通の五郎蔵は旅籠「さくらや」の食膳だけは自分の目で確かめてきた。利三郎が前日の膳を確かめたところ、落ち着かない様子で「あれでよかったんじゃねえのか」と応じたのだという(2024.6.21)

 

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