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神田のっぴき横丁5名門斬り

 

氷月葵

 

二見時代小説文庫800202310

 

10月の風が横丁に吹く。朝の空を見上げながら登一郎は竹箒を手にしていた。その時、横丁に女が2人駆け込んできた。若い女は赤子を抱え、母親らしい女は娘の背中を押している。目が合った登一郎に年配の女が問う。「こちらはのっぴき横丁でしょうか」。子どもを預かってほしいという。登一郎はすぐに2人をお縁の家に連れて行く。お縁は子どもの預かりを生業にしていたが、赤子は預かっていないという。逼迫した事情があるらしい。お縁は登一郎にも家に入ってもらい事情を聞くことにした。娘の名前は喜代、母親は富美、赤子は幸丸。乳のあてがないので赤子は預からないと告げるお縁に、娘の喜代ともども預けたいというのだ。登一郎が事情を聞いた。さる大名家に奥女中として奉公に上がった喜代は、当主の次男に無理矢理手を付けられ懐妊させられた。健やかに育った後に屋敷に戻すという勝手な言い分で放り出されたのだ。それがこのままでは幸丸が屋敷の者に殺されるかもしれないと知らされた。どこかに身を隠すために選んだのがのっぴき横丁だった(2024.7.26)

 

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