go to ...かさなりステーション

乗り越えよう!大震災!  佐々木食堂へようこそ

No.8040

アメリカ軍はトランプ大統領の命令を受けて、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害した。
「イラクのアメリカ人を殺害する計画を立てていたので、それが実行される前に(ソレイマニ司令官を)排除した」という言い方をトランプはした。ひとはモノじゃない。排除という表現に、この人物がとても下品だということが透けて見える。
1月3日、イランのラバンチ国連大使は「間違いなく報復する」と表明した。武力には武力で応じるということを国連大使という高い立場の人物が表明したことの意味は大きい。

ソビエトとイギリスから石油利権を搾取され続けていたかつてのイラン。もともとイギリスのロスチャイルド財閥が中心の石油会社は、掘削した石油の85%を自分たちのものとしていた。財務報告すらイラン政府には提出しなかった。
世界を帝国主義で支配し続けたイギリス王政は、イランのような植民地から絞れるだけの利権を搾り取った。

第二次世界大戦後議会制民主主義が定着していたイラン政府に、反政府勢力を使って革命を起こさせ再び王政に逆戻りさせたのはアメリカ政府だった。アメリカ政府とイギリス政府がCIAを使ってクーデターを起こさせた。

イラン議会が石油会社を完全に国有化する法律を制定したことへの報復だった。

完全にアメリカ政府とイギリス政府の傀儡政権となったイラン王政は、何度もホワイトハウスを訪問している。
イランに埋蔵される石油をアメリカが安価で独占的に搾取し続ける。イギリスに代わって新しい帝国主義者が登場した。

1979年のイラン・イスラム革命によってイラン政府は現在に至る。基本的にアメリカとの敵対関係は変わっていない。

歴史をさかのぼれば、イランの民衆には何の罪もないことがわかる。
逆にアヘンと絹を交換して暴利をむさぼったかつてのイギリス帝国主義の悪習をアメリカ政府が引き継いできたことがわかる。

日本にもアメリカ軍の基地は数多く存在する。
そこには多くの軍人が居住し勤務する。それらの家族も多く居住する。敷地内には日本の法律は適用されない。基地の維持に必要な経費を今よりも多く日本政府が負担しろとトランプ大統領は発言している。
かつて地下に埋蔵されていた石油の利権をソ連やイギリス、アメリカに搾取され続けたイラン政府を思い出す。
現在の日本政府の中心にいる権力者たちは、アメリカによる傀儡政権であるとの自覚はないだろう。しかし、アメリカ帝国主義に支配され搾取され続けてきたひとたちから見れば、まぎれもなく傀儡だと思われていることに気づかなければいけない。

日本の新聞各社、テレビやラジオなどの報道各社は事件ばかりを伝え、その背景や過去の経緯には触れない。

2020年1月4日



これまでのウエイ


Copyright©Y.Sasaki 2000-無断引用はご遠慮ください

アクセスカウンター