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五十嵐貴久
takahisa igarashi

リカ
本間は妻子あるサラリーマン。印刷会社に勤務しながらインターネットでメール交際を続けている。不特定多数の出会いサイトで女性とメールを交換し合う。40半ばにさしかかって、本間は昇格することになった。以前のように職場のパソコンで出会いサイトにアクセスすることはできなくなる。最後の思い出にと、直接会うことを目的に交際を申し込んだ。その申し出に看護師をしているリカが応じた。控えめなリカは、本間が誘導するが、なかなか電話番号を教えない。直接に会おうとしない。本間は自分の電話番号を教えた。そこからリカの執拗なアクセスが始まる。ストーカーを越えたアプローチ。本間が携帯電話を変えても、リカは新しい電話番号を調べていた。会社のパソコンが改竄されていた。リカの仕業としか思えなかった。リカを調べてほしいと旧友の探偵に頼んだ。その探偵が何者かに殺された。「だって、あいつとってもいやなやつだった」。リカは平然と殺人を認めた。娘が誘拐された。本間はすべてをさらけ出す覚悟で警察に真実を話す。菅原刑事は、本間の危険を排除するべく協力するが、一足先にリカが本間を拉致監禁する。椅子に針金で固定された本間の眼球に注射針が迫る。(2012.8.8) 五十嵐貴久 幻冬社文庫 2003年10月 600円