7999.7/14/2019
あと…39日
[本体工事]
別の業者さんが作っていたカウンターの天板が届いた。
大きな厚みのある加工された板がトラックに積まれていた。
職人さんが一人で運んでいたので、邪魔にならないように手伝った。
全部で3つのパーツからできていた。
段ボールでしっかり梱包してあったので、どんな仕上がりになっているのかは見えなかった。
[会計伝票]
おそらくクラウドサービスを利用した注文からお会計までの一連のサービスはあるのだろう。
専用の端末にお客様の注文を打ち込むだけで、合計金額や注文した内容が表示され、データは保存される。それが時間帯別売り上げや、日会計となって自動的に整理されると便利だろうとは思う。
それを使わなくても昔ながらのレジスターを使う方法もある。
しかし、佐々木食堂はどう考えても大船の中心街から離れた住宅地の中にあるので、お客さんが次から次へと訪れるとは考えにくい。
予約制にするのは、盛業を目指してというよりも、わざわざ来てくださったお客様に確実に席を用意しておくためという意味が強い。
だから注文から会計までの一連の流れはアナログでやることにした。
注文を受けて伝票に記す。
それをもとに商品を提供し、最後に代金を合計し請求する。
領収書が必要なお客様には手書きの領収書を作成する。
そこで会計伝票の準備を始めた。
ネットで安く印刷を請け負うサービスがたくさんあった。
しかしどれもメニュー名や値段を書き込まなければならない。
もっと使いやすい方法はないものだろうか。
考えた結果、メニューや数量、値段を載せた伝票をエクセルで作成し、実際の注文を受けた時にはそこに印をつければいいものを作った。
A6判仕様の会計伝票になった。
手作りの会計伝票なので、実際に使いながら修正していこう。
[ドリンク仕入れ]
大船で老舗の酒屋さんにドリンクの仕入れをお願いしていた。
しかし、配達をやめることにしたと連絡を受けて、別の業者さんを探していた。
その酒屋さんも探してくれた。
ランチを食べる中華食堂の女将さんも探してくれた。
ホシザキさんを通じて紹介されたサッポロビールの方も探してくれた。
その結果、業務用酒類配達の「花澤商店」さんが連絡をくださった。
23日はその営業の方が来られて打ち合わせをした。
「いろんなところからここの話が届きました」
なんと、お願いしていた方々がみんな花澤商店さんに佐々木食堂を何とかしてくれと頼んでいてくれたのだ。
ありがたい。
===2019年7月24日===
近所の山崎農園。ついに胡瓜は終了した。ここからは茄子とピーマンの季節。今朝はピーマンが24個もとれた。
2019年7月24日。
7998.7/23/2019
あと…40日
[本体工事]
22日はあまり大きな音が聞こえてこなかった。
終了後に現場を確認した。
床と壁の境界や、サッシと天井の境界に巾木と呼ばれる補強材が貼られていた。
私がカタログの中から薄いゴムのような素材の巾木を選んでいたら
「現場で木を加工して丈夫なものをつけます」
と言っていたことを思い出した。
東京ガスの方が来て、給湯器を設置する場所を掘り返していた。
ガス管の配置を確認していた。
[予約席札]
食堂は小さな店なので、来店してくださったお客さんが確実に飲食できるように予約を受け付ける。
特に遠方から来られる方には、待たせることはしたくない。
そこで予約が入った場合、その30分前から一般のお客さんが座れないように席を確保する。
そこに置く札を手作りした。
東京の飲食店では、予約を入れたのに当日になって連絡なしのキャンセルが増えているという。これはお店の減益に直結するので、事故というよりも事件にしたい話だ。
業界ではノーショー(No Show)と呼ぶらしい。
連絡先に電話しても通じない。最初からでたらめな番号を教えたのだろう。
パーティーの幹事が確実に宴会ができるように、同じ時間に複数の店に「とりあえず」予約を入れることが原因だという。だったら取りやめの連絡をすればいいのに、店の迷惑はまったく気にしないらしい。
予約段階で前金を受け取る方法もあるが、飲食店では通常はやらない。
ご予約席とか、Reservedとか書かれたプレートは専門店で買うと1000円以上はする。
たった7席の店にそんな出費は必要ない。
近くのホームセンターで小さな木製の写真立てを7つ買った。そこにちょっと厚目の上質紙でご予約席カードを作って入れた。
せっかくだから、一つ一つ異なる料理の写真を添えた。
これは大船ルミネに入っているお寿司屋さんの箸入れに異なる魚介の絵が描かれていることを参考にした。
===2019年7月23日===
メニューブックと予約札。手作りなのでカスタマイズがしやすい。動きの中でよりよく改良していく。
2019年7月22日。
7997.7/22/2019
あと…41日
[宣伝活動]
パワーポイントを駆使してのちらし作り。
数日かけてやっと完成した。
5回ぐらい作り直した。
パワーポイント形式のファイルをpdf形式に変換して保存。ネット上のちらし作成業者へ投稿した。
すぐにメールが届く。5営業日を設定したので金曜日に発送し、29日に届くという。
500枚注文した。
卒業前に専門学校の講師に
「開店が決まったらちらしを送ってくれると、当日学校名の花を贈ることになっている」
と言われた。
ちらしが届いたら送ってみよう。
[メニュー]
お客さんがどんな料理にするか、飲み物にするかを選ぶメニューブック。
立派なお店はとても丁寧に作られている。
ネットでも最低25部からオリジナルメニューブックを作るサービスがあった。
しかし食堂はカウンターのみ7席の小さな店なので、メニューブックがそんなにあっても意味がない。
また、立派なものを作ってしまうと、修正がきかない。
写真をプロに任せると、おいしそうな出来栄えになるが、とてもお金がかかる。
また、写真通りの食事を出さないとクレームが来ることもあるという。
もろもろを考えた。
最初に提供しようと思っている食事と飲み物。
おそらく開店したら、少しずつ変更していくだろうと想像できる。
オペレーションがやりきれなければ、総数を減らすだろう。
反対に余裕があれば、増やすだろう。
変更に柔軟に対応できるメニューブック。
上質紙を買ってきて、自分で作成したメニューを印刷してファイルにとじて作成することにした。
===2019年7月22日===
店内の壁や天井にパネルが貼られた。
2019年7月21日。
7996.7/21/2019
あと…42日
[試食会]
4月からたびたび行ってきた試食会も、そろそろ開店が見えてきて完成メニューに近い料理を出す段階になってきた。
早い段階では、コストを考えずに食材をそろえていた。
原価計算をすることで、安くそろえられるものに食材を変更した。
合わせ調味料も料理ごとに調合や使用する醤を変えていた。
試食会を繰り返しながら、共通に使用できる醤を増やしていった。
20日は工事が続いていたが、試食会を実施した。
・清蒸鮮魚
白身魚の蒸し料理。使った食材は鯵。
鯵を卸して、骨を抜き、老酒と塩胡椒で下味をつけて、葱の頭と生姜の皮を巻いて寝かせる。
できれば一晩冷蔵庫で寝かせると臭みが抜けて旨味が残る。
今回は中骨もいっしょに寝かせて、一緒に蒸した。出来上がりはほぐして塩葱と乗せて添え物にした。
豆腐を横半分にカットして蒸し器に並べる。
その上に寝かせた鯵を葱の頭と生姜の皮をつけたまま乗せていっしょに蒸す。
水が沸騰してから10分間蒸したら皿に盛る。
千切りの生姜と長葱を天に盛る。
250℃に熱したごま油をかけて香りを飛ばして出来上がり。
今の鎌倉は鯵が1キロ800円ぐらいで推移しているが、季節によってそれよりも安価で脂の乗った魚が出てきたら、食材は変更する。
スチコンは蒸す仕事が得意なので、お店では蒸籠ではなくスチコンで調理する。
ショールームでのスチコンデモでも、蒸し魚はとてもおいしく仕上がった。
・?油肉
豚肉のオイスターソース炒めだが、メニュー名は肉野菜炒めにした。
他の料理にもオイスターソースは微量ながら使うので、このメニューにだけ冠をつけるのはおかしいなと感じた。
豚のモモかロースを一口大にして、老酒と塩胡椒で下味をつけて寝かせる。
卵をたっぷり混ぜて、ふすまと片栗粉を合わせる。
油をひとかけして、低温で油通しをする。
ジャァレンに野菜を乗せておいて、油通しをした豚肉を油ごとそこにかける。
ピーマン、韓国カボチャ、茄子、人参を使った。それぞれすぐに火が通る野菜なので、これらは高温の油をかけるだけで油通しの効果がある。
鍋に少量の油を戻し、みじん切りのニンニクと生姜、沙茶醤、豆鼓を落として香りを移す。
ジャァレンの具材を一気に鍋に戻して強火で炒める。
中国醤油(中国のたまり醤油)とオイスターソースをきかせた合わせ調味料を混ぜて、仕上げにごま油で香りづけをして出来上がり。
合わせ調味料に水溶き片栗粉を入れてあるので、あまり長時間炒めないように気をつける。
中華専門店では豚肉ではなく牛肉を使う定番料理だ。
しかし原価計算をしたら牛肉を使うととても高くなることが分かったので豚肉に変更した。
===2019年7月21日===
2019年7月20日。
7995.7/20/2019
あと…43日
[本体工事]
若い大工さんが連日工事をしている。
19日は、カウンターを支える柱に表面の化粧板が貼られた。
仕入れ口の上部に吸気用の換気扇がつく。
これは内部のダクトが強い勢いで煙と熱を外に放出するので、内部の気圧を安定させるためのものだ。
その吸気用の換気扇周りをきれいにしていた。
棟梁が来てテントの布地を変更してほしいとのことだった。
業者さんに私が発注したものは、防水加工がないものだった。
カタログで確認したら、なるほど遮光専用のものだった。
その場で似たような色の防水加工が施されているものに変更した。
ホシザキの方が来て、リース契約書の申込書を受け取っていった。
これで本格的に厨房機器の搬入が始まる。
[情宣活動]
パワーポイントを使ってのちらし作り。
原案を作ってから、3回目の作り直しをした。
グーグルマップをベースにしたオリジナルマップの制作に2日ぐらいかかり、細かな手直しをした。
[仕込み]
20日に行い試食会のために野菜の切裁と、南蛮漬けの仕込みをした。
南蛮漬けは揚げた食材を南蛮酢に一晩漬けた方が味がなじむので、早めの仕込みが必要だ。
たくさん作ったので一部を近所の酒屋に持っていく。
常連の立ち飲み仲間が試食する。
「骨があたるなぁ」
やや油からの引き上げが早かったかもしれない。
畑の師匠はじんだ(豆鯵より小さいサイズの鯵)の場合はぜいごだけしかとらない。
片栗粉もつけないで160℃の低温で6分揚げるとのこと。
えらも内臓もカリカリになるので、香ばしく食べられるそうだ。
えらや内臓を残しながら、お客さんに提供するのは安全面と衛生面から、ちょっとためらわれた。
===2019年7月20日===
鎌倉の海の幸、豆鯵の南蛮漬け。2019年7月19日。
7994.7/19/2019
あと…44日
[調査研究]
恵比寿、六本木での仕事が多い息子から紹介された定食屋に行った。
恵比寿駅から歩いてすぐの「土鍋炊ごはん なかよし」。
化粧壁には大きな一枚板の「なかよし」と浮き彫りされた看板があった。
会社のお昼時間を避けて、午後1時過ぎに行った。
しかし、満卓で15分ぐらい並んで待った。
おすすめの定食はだいたい1000円前後、定番の定食はだいたい900円前後の設定だった。
煮物、揚げ物、焼き物など和食の家庭料理メニューが並んでいた。
おすすめで限定の刺身定食を頼む。
客層は20代から30代。
平日の昼間なので働いている人が多いのだろうが、13時を過ぎてのんびりランチを食べられる若い人の職業が想像つかなかった。
それでもかかってくる電話の対応を見ていると仕事がらみが多かった。スマホの操作もゲームではなくメールへの返事のようだった。
カジュアルウエアの人が多く、恵比寿という土地柄はあまり堅苦しい会社は少ないのかと思った。
刺身定食。
ご飯、若芽の味噌汁、こんにゃくと鶏そぼろの小鉢、白菜の浅漬け、メインはハマチと味とマグロの三点盛り。刺身には褄と大葉と穂紫蘇と蓼がつき、ていねいな仕事ぶりを感じることができた。
醤油さしを含めてお盆には6つの什器が並んだ。
どれも食器洗い機は使えないものだったので、洗い場も大変だろうと思った。
ご飯はおかわり自由だった。
ご飯を食べすぎると味が分からなくなるので、最初のポーションを味わって食べた。
とても甘く炊けていた。私にはやや水量の多い柔らかいご飯だった。
卓上には醤油、楊枝、割りばし、七味があった。
持続可能な社会の創造という意味では割りばしと楊枝はいらない。
注文してから料理が出されるまで3分だった。
仕込みとオペレーションがしっかりしているのだろう。
===2019年7月19日===
恵比寿の「土鍋炊ごはん なかよし」の刺身定食。限定メニューなので、出数によって終了する。
2019年7月18日。
7993.7/18/2019
あと…45日
[本体工事]
17日の鎌倉は気温が30度近くなり、大工さんはたくさんの汗を流しながら工事をていた。
仕入れ口周辺の壁を中心に作っていた。
[ちらしの作成]
専門学校で教わった開店までのスケジュールでは、開店前50日ぐらいでダイレクトメールを検討することになっていた。
佐々木食堂はダイレクトメールが必要な店ではない。
しかし、近隣のポストや知人にお店のことが分かるようなちらしを作成する必要はある。
ちらしをダイレクトメールのスケジュールに合わせることにした。
ちらしには地図を描く。
ネットで簡単に作れるアプリを探した。
いくつかインストールしてみたが、簡単に作れるだけあって、完成品に満足できない。
ネットで地図を作る方法を検索した。
エクセルのセルを正方形の細かい方眼にして一つ一つに色を着けていくという細かいものから、専用のアプリで作成するものまでたくさんあった。
その中でこれなら自分でもできそうと思ったのが、グーグルなどのマップに住所を入れて、それをスクリーンショットでコピーし、ワードに貼り付けて、それをもとの地図にして図形を駆使して描く方法。
白地図をなぞるような感覚で作成する。
ワード画面が見えにくいので、表示を500%にして描く。画面に見えている部分が全体のどこにあたるのかを想像しながら描いた。
ちらしに載せる地図を作成するだけで、半日以上かかった。
[豆鯵]
お店で魚を仕入れる鎌倉は坂の下の漁師さんが、たくさん豆鯵を立ち飲みの酒屋さんに持ってきた。
あまりにもたくさんあったのだろう。女将さんが一部(32尾)を私にくださった。
豆鯵は鯵の幼魚だ。
だいたい魚体が5センチ以下のものを言う。
15センチぐらいになると、小鯵と呼ぶ。
豆鯵はとても小さいが、尾から体の側面に立派なぜいごを持っている。ぎざぎざした硬いうろこだ。
鯵を卸すときは最初にぜいごを削ぎ取る。
小さな鯵だが出刃包丁で丁寧に削いだ。
えらに親指と人差し指を入れて頭ごと腹側にもぐと、内臓もいっしょにとれた。
ここで水洗い。取り切れなかった血合いや内臓を洗い流す。
さらに水気を切って背びれと腹びれを抜き取った。
パットに並べてラップをかけて、冷凍庫へ。
土曜日に試食会がある。
ちょうど南蛮漬けを作る予定だったので、豆鯵を使うことにした。
===2019年7月18日===
5センチ程度でも肉厚でたっぷり旨味を感じる。この肉厚感が鎌倉の鯵の特徴だそうだ。
7992.7/17/2019
あと…46日
[商品の決定]
鶏の唐揚げ。
モモ肉の筋を切り、肉厚な部分に切れ目をつけ、水と牛乳に15分つける。
牛乳には肉の臭みを消し、繊維をほぐす効果がある。
水10に対して牛乳2ぐらいの割合で十分。つけすぎると、パサつくので気をつける。
水気を切って、一口サイズに切る。
老酒、塩、胡椒、醤油、みじん切りのニンニクと生姜で下味をつけて冷蔵庫で寝かせる。
油の用意ができたら取り出して、水気を切る。
卵でもむ。
ふすまをつけて、片栗粉をまぶす。
油でもむと、揚げるときにくっつきにくい。
皮を伸ばして皮目から170℃の油に投入する。
衣が固まったら、上下を入れ替えながら4分揚げる。
油から揚げて、皮目を上にしてパットで4分休ませる。
好みで塩を振る。
特製の甘酢餡を用意しておき一煮立ちさせ、水溶き片栗粉でとろみをつける。
休ませた唐揚げを甘酢餡にくぐらせて完成。
二度揚げをしないのは、しっかり熱を通して、しっかり休ませれば大丈夫だから。
スチコンのデモで、鯵の唐揚げと鶏の唐揚げはとてもおいしくできた。
実際に油の海に浮かべて揚げなかったので、食材のもつ旨味が残っていた。
お店ではスチコンに温度と時間を登録して調理を頼むつもりだ。
[ちらしの検討]
工事の完了予定まで1ヶ月を切った。
開店前に、近所の方々や近隣でお勤めの方々、銭湯のお客さん、酒屋の立ち飲み仲間、お世話になった方々にお店の情報を伝える。
そのためのちらし作りを始めた。
専門業者に頼まなくてもインターネットで自作できることがわかった。
パワーポイントを使って作成し、PDF形式で保存、入稿すれば印刷してくれるのだ。
様々なテンプレートを参考にしながら作成したが、なかなか納得のいくものにならない。
パソコン画面上で見える色と、印刷した後の色に大きな違いが生じた。
デザインも、あれもこれも情報を詰め込みすぎて窮屈になった。
動きながら修正し、立ち止まらずに描き続ける。
名刺を作成した時の業者さんが提供するサービスにした。
このやり方を使えば、お店でお客さんが手にするメニューも自作できると感じた。
===2019年7月17日===
鶏の唐揚げ。ふすま(小麦の外皮)のパリッとした食感が鶏の柔らかさと対照的だ。
2019年7月20日。
7991.7/16/2019
あと…47日
[本体工事]
15日は終日大工さんが1人で働いていた。
天井にきれいにパネルが張られていた。
おそらくそれは天井裏の内部のパネルだと思われる。
天井にはエアコンは照明を設置する。それらを設置する囲みというか穴がなかったからだ。
壁には断熱材と防音材がぎゅうぎゅうに詰め込まれた。
[商品の決定]
青椒肉絲に続き、春から試作してきた白身魚の唐揚げもレシピと食材を決定した。
下味をつけた食材に片栗粉をつけて揚げるので、乾炸(がんじゃぁ)という調理法だ。
鯵を中華包丁で3枚に卸す。
頭と尾は捨てる。出汁をとったが中華料理にはパンチが弱すぎたので使わない。
中骨は半分に切って、塩を振り、グリルで焼いて身をほぐして添え物に使う。
半身が1人前。
老酒と醤油で下味をつけて寝かせる。
よく水気を切って、ふすまをつける。ふすまははがれやすいのでしっかりつける。
ふすまが安定したら片栗粉を軽くまぶす。
170℃の油で2分程度で軽く揚げて休ませる。
中華餡を用意する。
生姜とにんにくのみじん切り、醤油、酢、老酒、砂糖(手作りマーマレードで代用)、みりん、ごま油を混ぜて鍋で一煮立ちさせておく。
温度がなじんだ味を中華餡にくぐらせるか、中華餡を盛りつけた鯵にかけるかして完成。
長葱の頭部分をみじん切りにしてすりごまと合わせたものを、完成した唐揚げの鯵に軽く乗せると見た目も味のバランスも向上する。
鯵のやわらかさと、ふすまのカリッとした食感が口の中でマッチする。
認知症や骨粗鬆症を防ぐ料理だ。
===2019年7月16日===
鯵の唐揚げ。中国語の料理名は乾炸鮮魚。鯵は旬がある魚なので、季節によってはもっと安価で脂の乗った白身魚を使うことになる。
2019年7月13日。
7990.7/15/2019
あと…48日
[料理の提供]
13日は息子夫婦を評価者にして試食会をした。
14日は実習でお世話になった鎌倉は常盤口のちんや食堂を借りて2ヶ月に一度開かれる湘南レッツの定例会に料理を持参した。
二日間続いたので、料理は13日のうちにたくさん作っておいた。
・青椒肉絲(チンジャオロース)
ピーマン、赤ピーマン、シンシア、生姜焼き用豚ロース肉を細切りにして合わせ調味料で炒める料理。
一般的には筍を使うが、畑で育てたジャガイモのシンシアを代用した。さっと湯がけば色も食感も筍に劣らない。
細切りの豚肉は、老酒、塩、胡椒、醤油で下味をつけて一晩寝かせる。
翌日、卵・ふすま・片栗粉・油をつけて、140℃の油をくぐらす。油通しによって、表面を仕上げ、中に旨味を閉じ込める。
ピーマン、赤ピーマン、シンシアの細切りもさっと油通しをして、ジャァレンに上げておく。
鍋に油を戻し、200℃ぐらいまで上げて油ならしをする。鍋の鉄に吸着している水分を完全に蒸発させ、表面を油でコーティングする。
油を壺に戻し、火を止めて千切りにしたニンニク、ショウガを入れて鍋底に集まる油に香りを移す。
多くの中華料理はここまでのオペレーションが共通している。
ここから炒めたり、揚げたりと作り方が分かれていく。
青椒肉絲は炒める料理だ。下味をつけ油通しをした素材を炒めるので、滑炒(ほあちゃぁ)という。
油に香りが移った鍋に油通しをした肉、ピーマン、赤ピーマン、シンシアを投入して高温で一気に炒めていく。火が通ったら、合わせ調味料を加えて味見をする。
味が決まったら、ごま油と千切りの長葱を入れて一回ししたら完成。
これまでのモニタリング・テイストテストや試食会、湘南レッツの定例会でも私のレシピの青椒肉絲は評価が高かったので、食堂の中心メニューとして提供することにした。
定食なら、ご飯、中華スープ、小鉢、デザート、中国茶をつける。
単品でも食べられる。
筍ではなく、ジャガイモを使うのは佐々木食堂の特徴だ。
とくに夏の青椒肉絲は、ジャガイモとピーマンが農園で収穫したものを使うので、季節の料理にもなる。
===2019年7月15日===
13日の試食会で作った青椒肉絲。
2019年7月13日。