7979.7/4/2019
あと…59日
すべての業務を一人でやるので、様々な種類の準備も一人で同時に進んでいく。
[公式サイト]
私はプライベートサイト「かさなりステーション」とフェイスブックに自分のページを持っている。
フェイスブックページには「佐々木食堂」という食堂に特化した内容のページもある。
しかし、これらはあくまでも個人的なつながりの延長上にあるので、広く多くの人たちへは情報が届かない。
そこで数日前から公式サイトの検討をして、作り始めた。
いくつかのサービスを比較検討して、アメーバのサービスを利用している。
https://sasaki-shokudo.amebaownd.com/
まだビルド中だがここにアップしている。
昔はホームページ作り専用の高価なアプリを買って、さらに意味不明のコードを記入して作成したホームページ。
今はネットにつながった環境でテキスト編集の感覚でできる。
さらにパソコンで閲覧することを想定していたが、今はモバイルからのアクセスが基本なので、「見え方」にも配慮して作成している。
これも作成の段階から「パソコンの見え方」と「スマホの見え方」を確認できるようになっているので、微調整がかんたんだ。
[什器の選定]
お客さんのイスの幅が450ミリ。
カウンターの奥行きが350ミリ。
一人一人の飲食エリアを400ミリ×300ミリとして、そこに並べる皿と器、グラスの配置を考えた。
定食パターン。
単品パターン。
ちょい飲みパターン。
コースパターン。
どんな什器がいくつ必要かを検討している。
多くの飲食業の方々が什器についてはそれぞれの持論を教えてくださった。
最初からある程度のものをそろえた方がいい。
広告も兼ねているのでロゴ入りがいい。
使い勝手がわかるまでは少なく仕入れて使いまわした方がいい。
きっと正解がないのだろう。
[仕入れ先の選定]
ドリンクの仕入れ先としてお願いしていた大船の酒屋さんがお店の都合で8月いっぱいで飲食店への配達をやめることになった。
町の酒屋さんは大手メーカーの価格競争に太刀打ちできない。
飲食店への配達も、大船のような飲食店の多い町は大きな大手メーカーのトラックが午前中に行うようになった。
ここにきて仕入れ先を再検討しなければならなくなった。
これまでお世話になった厨房機器メーカーの「ホシザキ」の方に相談した。
ホシザキには飲料部という部課がありそこに相談してくださった。
その結果、サッポロビールの営業の方とつながった。
今週か来週にはその方が声かけをしたお店の方から連絡が来ることになっている。
===2019年7月4日===
山崎農園の茄子の花。茄子の紫色はポリフェノール。花の段階からしっかり含んでいるようだ。
2019年7月3日。
7978.7/3/2019
あと…60日
=韓国カボチャ=
専門学校の中華料理マスターコースを受講していた時、有名なお店の料理長の方々が来られた。
その中に銀座アスターの皆川先生が来られた時があった。
いくつかのメニューの中に?油牛肉があった。
?油(はおゆう)はオイスターソースのこと。
牛肉のオイスターソース炒めだ。
合わせる野菜の中に私の知らない野菜があった。
それが韓国カボチャだ。
先生は中華料理ではよくつかうとおっしゃっていた。
しかし、あれこれ専門店を探したが売ってはいなかった。
牛肉のオイスターソース炒めは、当初食堂のメニューにしていたが、原価計算の結果、牛肉がネックになって外した。かわりに豚肉のオイスターソース炒めにした。
できればマスターコースで食べた韓国カボチャのおいしさを再現したかった。
そこで、今季、仲間と種から育てた。
原産地は南アメリカで、ウリ科カボチャ属の韓国カボチャ。
見た目はまったくのウリだ。
食感もカボチャには程遠く、胡瓜のように柔らかく、ズッキーニのようにふわふわしている。
茄子ほどの主張もなく、初めて食べた時、私は野菜で作ったスポンジかと思った。
4月後半に藤沢の俣野農園で種まきをした。
それから50日を過ぎて開花を確認。
どんどん結実するのかと思って調べたら、スイカやカボチャは人工授粉が必要とのことだった。
しかも雌花は未明に開花して早朝にしぼんでしまう。
雄花は日中になっても開花しているが、雌花がしぼんでいるので蜂やアリがいても受粉できない。
そこで6月後半から早朝に農園に行って雄花を刈っては雄しべを出して雌花に人工授粉をした。
俣野農園の雌花は6時半になると完全にしぼんでしまう。
そこで6時には行くようにした。
家を出るのは5時半過ぎだ。去年、専門学校に通っていた頃と同じになった。
7月上旬、5個の初物を収穫した。
2個をご近所に分けて、3個を持ち帰った。
そのうちの2個を糠漬けにした。種や綿ごと食べられる。食感はやわらかく、口の中で溶けてしまう。残りの1個はナムルにした。
来年の今頃の食堂では、旬の野菜としてこのカボチャも提供したい。
===2019年7月3日===
種も綿も食べられる韓国カボチャ。
2019年7月2日。
7977.7/2/2019
あと…61日
=第3期=
天井裏のダクト、床下の水道管と浄化槽、壁裏の電線。
これらの工事がほぼ終わり、いよいよ材木が運び込まれ、第3期の工事が始まった。
工事前に作成された詳細な設計図。
それをもとに職人さんたちがお店を作り上げていく。
建築士の方が来られて、工事の進捗を見ながら、図面の修正をしていく。
机上の図面と実際の現場での寸法は必ずずれてくるのだそうだ。
解体の時のあった根太に補強の根太がつけられた。
位置的に、客席と厨房を分けるカウンターの脚部分に大きな角材の根太が打たれた。
棟梁が壁材、床材、イスのカタログを持ってきた。
お店のイメージを考えて選んでおいてほしいとのことだった。
今日は、カウンター表面の材質を選ぶ検討をした。
3つぐらいの候補を建築士の方が持ってきてくださるので、そこから選ぶことにした。
それをもとにこの店のサイズのカウンター製作に入るのだそうだ。
コック服、コックシューズ、サロン(エプロン)はダスキンを通して発注した。
近所にダスキンのお勤めの方がいて、食堂の名刺を入手して連絡してくださった。
食堂の名刺は近所の酒屋と銭湯に置かせていただいている。
ユニフォーム専門店では名入れ刺繍がとても高価なのだが、ダスキンは安価でサービスしてくれる。
またクリーニングサービスが充実している。
専門学校で教わった開店までの100日間の工程では、60日前までにしておくことがいくつかある。それらのほとんどを終えている。
まだ手付かずなのは店のロゴの決定だ。ロゴの元になる書は用意してあるのだが、大工さんが看板屋さんへの声掛けはまだ大丈夫という。
什器の検討と選定もこの時期の仕事だ。
連休明けに種を蒔いた韓国カボチャを2日に初収穫した。
人工授粉をしたのでとても大きな実になった。
地元の山崎農園の胡瓜は初物から134本を数えた。ピーマンは69個、ナスは27個もとれた。そろそろ胡瓜は収穫期を終えるだろう。
藤沢の俣野農園の長葱は、大雨や大風に耐えながら確実に身を大きくしていた。
===2019年7月2日===
韓国カボチャ「まっちゃんかぼちゃ」の初物。5個もとれた。雌花が6時には閉じてしまうのでそれ以前に畑に行って人工授粉をしている。
2019年7月2日。
7976.7/1/2019
あと…62日
=コースメニュー=
7月になった。
9月1日の開店までちょうど2ヶ月。
これまで飲食店を開業する準備や検討内容をまとめてきた。
きょうからは、残り日数をカウントダウンしていく。
食品ロスを最小限にするには、お客さんが注文する料理が想定できるコース料理が有効だ。
何を食べるのかがわかっているので、仕入れの無駄がない。
ただし単品の注文と違って、コース料理は時間と手間をかけた食事なのであらかじめ情報があった方が準備しやすい。
そこで食堂ではコース料理はお客さんからの予約で受け付けることにする。
前日の予約では準備できないので、3日前予約にする。
座席数を満席7席にした。
8席とれるが、狭い印象があったので日常的には7席で動かしていく。
2人から4人までのコースを2つ用意した。
2000円コースと3000円コースだ。
どちらも品数は7品。
2000円コース
前菜 青椒肉絲 餃子 中華サラダ 蒸し魚 炒飯 デザート
3000円コース
前菜 鶏の唐揚げ 蒸し魚 麻婆豆腐 豚のオイスターソース炒め 海老炒飯 デザート
このコースは2時間制にして、1時間半で飲み物はラストオーダーにする。
5人以上は貸し切りのコース。これも2つ用意した。
4000円コースと5000円コースだ。
どちらも品数は9品。
4000円コース
前菜 鶏の唐揚げ 魚の唐揚げ 麻婆豆腐 蒸し魚 肉炒め スープ 海老炒飯 デザート
5000円コース
前菜 お刺身五点 点心 煮物 蒸し物 サラダ 焼き物 スープ デザート
貸し切りなのでランチタイムでもディナータイムでも他のお客さんは入れない。
5000円コースは中華料理ではない。私の出したい料理を季節の食材で組み立てる。
すべてのコースは大皿を基本として、取り分けてもらう。
円卓ではないので、自分の分は自分で必要なだけの量をとってもらう。
飲み放題は健康のためつけない。
これ以外に飲み物代を払ってもらう。
事前予約に関しては、人数に関係なく席だけの予約も受け付ける。
飲食店を悩ますのが、予約の無断キャンセルだと教わった。
連絡先を教えてもらうが、偽りの場合が多いという。
動きながら、苦労や失敗を経験し、よりよい方法を考えていこう。
===2019年7月1日===
焼き茄子。山崎農園で胡瓜、ピーマンに続いていよいよ茄子が収穫期を迎えた。店長お任せの5000円コースでは、こういう手料理を用意する。
2019年6月30日。
7975.6/30/2019
ここから…104
=コックコート=
厨房で料理人が着る服をコックコートと呼ぶ。
お店によっては私服のような料理人がいる店もある。それもおしゃれなのだろう。
中華料理では油と火を多く使うので、厨房では火傷や火事に対して最新の注意が必要になる。
新宿の専門学校近くには「三光」というユニフォームの専門店があった。
実習で履くコックシューズを買った。
私の地元にはそういう専門店がない。
どうしようかと考えていたら、行きつけの立ち飲み酒屋で出会いがあった。
立ち飲みをするのではなく、仕事帰りに家で飲むお酒を買いに来るお客さんが食堂の名刺を見つけて声をかけくださった。
その方はダスキンにお勤めの方だった。
ダスキンではフロアマットなど清掃関係の商品の他に、ユニフォームも扱っているという。早速カタログをいただき、検討した。
一口にコックコートと言っても、料理によってユニフォームは異なる。
首にさりげなくチーフを巻く西洋料理。
薄手の生地で中にワイシャツでネクタイをする日本料理。
背の高い帽子をかぶる製菓製パン。
中華料理は厚手の生地を使うほかはとくに決まったものはない。
油が衣服に飛んでも焦げたり、燃えたりしにくい。
だいたい上着の下には肌着しかつけない。
ズボンも専用のものを履く。
サロン(前掛け)は必需品だ。鍋を大きく振るので、腰回りには食材や油が飛ぶのでサロンがそれらを受け止めてくれる。
帽子は髪の毛が落ちる(異物混入)のを防ぐ。
しかし、フードに帽子がぶつかって調理しにくくなる。
だから、手ぬぐいやタオルを巻くことにした。
コックコートはしわになりにくい糸を使った七分袖のものにした。ダスキンはクリーニングサービスがあるので3着用意する。
サロンは腰下のものにした。膝までの長さで3着用意する。
ズボンはポリエステル65%のものにした。コートとサロンの下に入るので、あまり厚手にする必要がない。これも3着用意する。
シューズは滑りにくくて疲れにくいクロックスのビストロというタイプにした。これもダスキンが扱っていた。
厨房では滑りにくいというのは重要な要素になる。熱々の鍋を持っていて転んだら、大やけどをしてしまう。
さらにコートにお店の名前を刺繍する。これは専門店ではとても値段が高かったが、ダスキンは1品1ヵ所356円ととても安い。
刺繍の完成に1ヶ月ぐらいかかるそうなので、すぐにでも発注する予定だ。
===2019年6月30日===
大工さんが角材を搬入した。木の香りが広がり、お店作りのイメージが広がった。
2019年6月28日。
7974.6/28/2019
ここから…103
=第2期工事=
5月の解体工事は第1期だった。
6月中旬からの第2期は、いよいよお店を作っていく基礎になる部分の工事だ。
大工さんが入る第3期の前にしておく工事だ。
床や壁、天井が張られてしまうとできない工事が第2期工事だ。
最初に来られたのはダクト屋さんだった。
まず親方が来られ、設計図をもとに配管すべき場所にマジックで直接指示を書き込んでいた。図や数字が書いてあった。
その翌日に大きなダクトやそれを取り巻く断熱材、壁に穴を開ける工具、外に向けて固定する金具などが運び込まれた。親方の指示を見ながら職人さんたちが一日ですべてのダクトを取り付けていった。
私はお菓子やお茶を出しながら、仕事ぶりを拝見する。
無駄がなく、片付けがきれいだった。
ダクトは二列になっていた。フードで吸い込んだ排気や熱をいったん二列のダクトに分岐させて、最終的に外に出すときに合流させていた。
次に来られたのは水道屋さんだった。
解体後も残っていた床下の水道管をまず撤去した。
便座を取り壊して撤去した。
長くて太い塩ビ管が運び込まれ、床下の根太を上手に避けて固定された。塩ビ管はシンクや手洗い、トイレの位置へ小枝を伸ばし、下水を集める幹になっていた。
その幹の端には浄化槽であるグリストラップが取り付けられた。
グリストラップの天板には鉄板が固定され、そこが床面になる。定期的に私がその鉄板を開けて内部を清掃するのだ。
そして電気屋さんが来られた。
解体後も残っていた多くの電線を整理していた。
飲食店は一般家庭と違って電灯や調理器具などで多くのコンセントを必要とする。
不要な電線を除去し、必要な電線を設置していく。
これまでのブレーカーが撤去された。
もう少し電気屋さんの仕事はあるらしかったが、それは大工さんの工事と並行してするのか、まだ第2期工事期間にするのかはわからない。
職人さんたちは、図面を見ながらダクトや電線、水道管を設置していく。
きっとそられが完成した店内でどこにあり、どのように使われていくのかが見えているのだろう。仕事ぶりにためらいがなかった。
===2019年6月28日===
解体後はやや散らかった感じがしていたが、第2期工事に入り、どんどん整理されていく。
2019年6月27日。
7973.6/28/2019
ここから…102
=厨房機器契約=
[確認と変更]
12.テーブル形冷凍冷蔵庫の上にある棚がバックシェルフ。
食器を収納する。注文された料理に応じてここから皿を取り出す。
13.二槽シンクの上には水切り棚。
洗った食器を乗せて、自然に水を切り、乾燥させる。
図面では水切り網の下に受け皿があるパターンになっていたが、そこにたまった水がドレン穴に流れないで残ってしまうこともあるそうだ。洗ったり拭いたりという手間がかかるので、受け皿は撤去することにした。水きり網からぽたぽたとしずくが垂れるが、その下はシンクなので問題はない。
14.L字カウンターの角の部分にテーブル形冷蔵ショーケース。
ここにはドリンクが入る。瓶ビール、焼酎、日本酒、老酒、レモン水、果実酒、紅茶などを入れておく。
この位置は生ビールディスペンサーから離れていたので、検討し、生ビールディスペンサーの隣りに動かすことにした。
一升瓶は39.8センチある。ショーケースの庫内高さは619ミリあるので、日本酒の一升瓶が余裕で入る。
15.テーブル形冷蔵ショーケースの上には炊飯ジャー。
業務用の炊飯器なので約2升が一度に炊け、保温もできる。
16.テーブル形冷蔵ショーケースの隣りには引き出し付きキャビネットテーブル。
ここには会計関係の伝票や電卓、おつりなどが入る。いくつかの引き出しがあるので、庖丁の収納もできる。事務用品やホイルやラップの予備などを置く。
これがテーブル形冷蔵ショーケースと場所を交替した。
17.場所を交替したテーブル形冷蔵ショーケースの隣りにキューブアイスメーカー。
製氷機だ。カウンター中央に座るお客さんの正面の位置だ。飲食店では飲み物と食べ物を出す。すぐに出すのが飲み物なので、お客さんに近い場所に飲み物関係の機器が並んでいればオペレーションがスムーズになる。
だいたい22分に一回ずつ18個(430g)の氷を作る。最大で14sの氷を貯める。
18.製氷機の隣りにはドリンクテーブル。
ここでグラスに飲み物や氷を入れて、ドリンクを組み立てる。ホットティーや中国茶もここれ淹れる。
テーブルの下には空間があるので、ここに生ビール用の樽とガスボンベを置く。
19.ドリンクテーブルには生ビール用のディスペンサー。
これはメーカーがサービスで設置するそうだ。生ビール用の樽を家庭用で購入する人はいないので、飲食店がたくさん使えるようにディスペンサーはサービスになっていた。
20.カウンターの端、厨房側には手洗いシンク。
これは厨房とホールの境界に設置しなければならないと法律で決まっている。これがないと、保健所の検査で合格できない。
21.ドリンクテーブル上には幅が900ミリのバックシェルフ。
22.引き出し付きキャビネットテーブルの上には幅が995ミリのバックシェルフ。
23.カウンターの端には厨房との間に観音扉があり、その奥にテーブル形冷蔵庫。
ここは仕入れ用のドアに近い場所なので、野菜や肉などを仕入れてきて収納する。
24.テーブル形冷蔵庫は観音扉なので、その上に天板。
これをつけることにより、扉の上部を気にしないで調理作業ができる。
25.テーブル形冷蔵庫の上に引き出し付き吊戸棚。
これは天井との隙間を作ってしまうと「掃除ができない」という理由で保健所の許可が出ない。天井にピタッと設置して引き戸をつける。大きな皿やふだんは使わないものを収納しておく。
25個の厨房機器を導入する。
これらを上手に使いこなすか否かでお客さんの満足度が変わってくる。
===2019年6月27日===
青椒茄子。メニューは青椒肉絲だが、肉を食べない人もいるので修正メニューの試作をした。ナスを細切りにして、木耳で食感をつけた。試食の評判はよかった。
2019年6月26日。
7972.6/26/2019
ここから…101
=厨房機器契約=
[確認と変更]
5.スープレンジには離隔がないので専用のスプレッター。
高温の厨房機器には消防法で壁からの距離が義務付けられている。
150ミリの幅で厚さが1.2ミリのステンレスのスプレッターをスープレンジと壁との間に設置する。
6.スープレンジの隣りにはスチームコンベクションを置くスチコン架台。
スチコンから厨房はカウンターの端と同じ位置になる。カウンターの最も奥に座ったお客さんは正面の壁にスチコンが視野に入る。
スチコン架台も床からの高さを850ミリにした。下にはホテルパンが7枚収納できる。ホテルパンはスチコンの中に入れる食材を乗せる台だ。
架台の端はR加工といって、1/4円の滑らかな加工が設計されていた。しかしメーカーの方の話では、隣りのテーブルとの間に隙間ができてしまうので角にした方がいいと教えてくれた。R加工から角に変更した。
7.スチコン架台に乗るスチームコンベクションオーブン。
これ一台で料理人を一人雇うことと同じ仕事をしてくれる。
ホットモードで30℃から300℃。オーブン料理ができる。
コンビモードで100℃から300℃。蒸気を対流させながら煮物、揚げ物、焼き物、蒸し焼き、唐揚げ、グラタン料理ができる。
スチームモードで30℃から130℃。蒸気のみを出して、発酵、真空低温調理、蒸し物料理ができる。
15個のメニューを登録することができるので、食材を切り揃えてホテルパンに乗せて登録したメニューを選べば自動的に料理が完成する。
8.スチコンの洗浄と蒸気発生のために使用する軟水器。
水道水を取り込んで、原水と軟水の2つにわけることができる。スチコンは多くの蒸気を使う。蒸気に硬水を使ってしまうと内部にミネラルなどが付着して、白くこびりついてしまう。特に鎌倉エリアの水は硬質なのだそうだ。だから水道水を軟水に変換する機器が必需品なのだ。
使用後に内部を洗浄するのは硬水で構わないので、洗浄ノズルに直結するパイプも用意されている。
9.スチコンの隣りにはテーブル形冷凍冷蔵庫。
ここで私は調理をする。カウンター中央に座ったお客さんの正面壁の視野になる。幅が1200ミリ、奥行きが600ミリもあるので大きな丸い中華まな板も置ける。これも高さを850ミリに変更した。
仕込んだ食材を冷蔵庫に入れる。その日のうちに解凍して使いそうな食材を冷凍庫に入れる。スチコンの隣りなので、ほぼ完成状態の食材を仕込んでおけば注文から品出しまでを短時間でできる。
10.テーブル形冷凍冷蔵庫にはフードプロセッサー。
業務用なので容量が4.2リットルもあり、重さも約10キロもある。中華料理で大量に使う長葱、ニンニク、ショウガなどのみじん切り、餃子の皮を練る、肉のミンチなどで活用できる。
食材は原型に近いほど値段が安い。カットされていたり、みじん切りになっていたり、挽肉になっていたり、細切りになっていたりするほど、単価が高くなる。大きな状態で仕入れて自分で細かくするための機器だ。
11.テーブル形冷凍冷蔵庫の隣りには二槽シンク。
二槽シンクが壁側に設置される機器の端にあたる。この隣りにはL形になったカウンターの短い辺が隣接する。
最初の設計ではシンクサイズが均等だった。メーカーの方と相談して、中華鍋や寸胴鍋が余裕で入るように片方を大きくした。洗浄でストレスがたまらない工夫だ。
最新の食品衛生法によって3つのシンクが義務付けられたので、それをクリアした。
===2019年6月26日===
畑で育てている韓国カボチャ。人工受粉が必要だった。雌花が6:00頃に開花してすぐに閉じてしまうのでその前に受粉する。虫たちが蜜を吸いながら雄花から花粉を運んでいる気もするが。
2019年6月26日。
7971.6/25/2019
ここから…100
=厨房機器契約=
[確認と変更]
厨房機器は、コンロのようにすでに出来上がっているものと、コンロ架台のように板金屋さんに頼んでこれから店のサイズに合わせて製作するものに分かれる。
厨房機器の契約では、私の体型と店のサイズを考慮しながら架台の幅や高さを調整していく。
時には実際に中華鍋を持って床からの高さを計測したり、厚みのある中華まな板を置き庖丁を構えて目の位置とまな板との距離を計測したりした。
すでに飲食店として使われていた店をそのまま利用する居抜きでは、以前の店の構えを使うので予算は安く済む。しかし、サイズ感が料理人とマッチするとは限らない。毎日少しずつ前かがみの仕事が続けば腰痛や肩こりを発症する。シンクの位置が高ければ鍋を洗うのに背伸びをしなければならない。
その結果、料理人が医者に通えば医療費がかかる。手術が必要になると店を休まなければならない。
長細い厨房には壁側とカウンター側に厨房機器が並ぶ。
最も奥は壁になっていて、仕入れ用の扉がある。
1.壁側の最も奥に一槽のシンク。
これは隣りの中華コンロで使う直径36センチの中華鍋やお玉を洗うのに使う。
中華鍋は鉄でできているので料理を作ったらそのたびササラという竹でできた道具で汚れをこそぎ取って水で流す。コンロで空焚きをして水分をとばす。洗剤は使わない。
大きな鍋なのでたっぷりなシンクの広さと深さが必要になる。
床からシンクの淵までの高さは850ミリにした。これはすべてのテーブルや架台に共通させた。私の身長と自宅のキッチンの高さを考慮して当初の800ミリから変更した。
深さは300ミリ。
幅は450ミリから470ミリに、奥行きは510ミリから530ミリに広げた。
シンクが広ければ中華鍋を入れて、周囲に余白ができ洗いやすくなる。
カランは水と湯を分けたカランにした。一つの絡んでコックを左右にして湯と水を分けるタイプのものはカランの直径が大きくなり、場所をとるので、別々にした。コックはバータイプのもので、いちいちひねらない。
壁からの離隔を60ミリとり、そこにササラやスポンジ、布巾を置く。
2.一槽シンクの隣りにコンロを乗せるコンロテーブル。
これは完全に中華コンロに合わせて製作される。
中華料理では強い火力を使うのでコンロは壁から150ミリの離隔が消防法で決められている。またテーブル自体に耐火用の金属板も装着する。
床からの高さは560ミリ。ここにコンロを乗せて使う。使ってみて高さを調整できる仕組みなっている。
3.コンロテーブルに乗せる中華ガステーブル。
いわゆるコンロのこと。
ガス消費量は14000kcal/hという超強力火力だ。一般家庭の標準コンロが2100kcal/h、強火力コンロでも3610kcal/hなのでパワーの強さが分かる。
これなら水はあっという間に湯になり、油はすぐに200℃を越えていく。
この状態で食材を油に通したり、炒めたりするので、中華料理はべちゃっとなりにくい。ただし、迅速に調理しないとたちまちに食材は焦げてしまう。
これを2基入れてコンロテーブルに乗せる。
壁にはステンレスを張るが、ステンレスの向こう側の木製部分は強い熱によって炭化してしまう。そのために壁から150ミリ離さなければならない。
4.中華ガスコンロの隣りにスープレンジ。
大きな寸胴鍋を置いてスープを作ったり、保温するレンジだ。ガス消費量は15000kcal/hと中華コンロより大きい。スープは大容量を作るので、いつまでも火が通らないとスープが開店までに完成しない。
寸胴鍋の高さを考慮して床からコンロまでの高さは485ミリと低くなっている。スープレンジはテーブル部分と一体化化している。
===2019年6月25日===
正面奥左側が厨房の奥になる。右側奥はお客さん用のトイレ。厨房の奥に扉をつけて仕入れに使う。床下に新しい水道管が設置された。
2019年6月24日。
7970.6/24/2019
ここから…99
=厨房契約=
飲食店はお客さんが食事をする客席(ホール)部分と、コックが調理する厨房(キッチン)部分に分かれる。
建物の設計や建造はそれぞれ専門の方がする。
それは自宅を建てた時に分かっていた。
しかし、飲食店の場合、厨房部分は専門的な知識や技術、業者が必要なので、建築士の方も大工さんも、厨房部分に関してはそのつど調理機器メーカーの方と相談していた。
コンロであがる排気や熱を室外に放出するダクトは、厨房設計の一部なので設計図面には記されない。また大工さんの本体工事に先駆けて行われた。
床下に排水を処理するグリストラップを設置する。それも厨房設計の一部だ。
このような厨房関係一切の契約が行われた。
厨房関係の契約は大きく3つに分かれた。
・ダクト工事一式
・リース機器一式
・設備機器一式とその他諸経費
その他諸経費には、運搬費・搬入費・試験運転費などが含まれた。
ダクト契約
・フード設備
ダクトからコンロの排気を集める装置だ。お店のサイズに合わせて製作して搬入、設置される。
・ダクト設備
排気ファン、ダクト、防鶏金網など。これもお店のサイズに合わせて製作され設置された。
・断熱設備
ダクトの熱を壁や天井に伝えないようにロックウールが使われる。
・給気設備
ダクトは強力な勢いで室内の空気を吸ってしまうので、気圧が下がってしまう。そこで吸われる空気と同量の空気を補給しなければならない。そのための設備だ。
リース契約
・スチームコンベクションオーブン(3相200v仕様)
・製氷機(単相100v仕様)
・テーブル形冷凍冷蔵庫(単相100v仕様)
・テーブル形冷蔵庫(単相100v仕様)
・テーブル形ショーケース(単相100v仕様)
これらはすべてホシザキ製品だ。フルメンテナンスの6年契約になる。
年2回の定期点検がある。
故障時には無償で修理対応。
火災、風水害、盗難の動産保険がかかっている。
6年で減価償却される。
7年目からは、1年ごとの契約継続ができる。
設備一式契約
・シンク
・中華ガステーブル2口
・スープレンジ
・軟水器
・業務用フードプロセッサー(容量3リットル)
・炊飯ジャー(1升炊き)
・生ビールディスペンサー
これらの他に、それぞれを置くテーブルや架台、天井から吊るす棚などが含まれる。
ダクトと設備は購入する。
65歳になって、仕事の将来を考えた時、これらの設備や調理器具をどうするのかも考えなければならない。
リース品は契約期間を過ぎれば返却できるのだ。
===2019年6月24日===
鶏の唐揚げ。お店の商品を試作して、味や値段を決めている。
2019年6月22日。