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過去のウエイ

7829.9/5/2018

(3)

9:00の開館に合わせて弘道館へ。入館料は200円。
暑い日差しをよけて、古風な建築物へ入る。エアコンはもちろんないが、障子や襖が開け放たれて、気持ちのいい風が室内を通り抜けた。

水戸学派と呼ばれる民を重んじ、外敵から国土を守るという強い尊皇攘夷思想を生んだ弘道館。
そこには最終的に内紛で崩壊する水戸学派の悲哀が漂っていた。
江戸無血開城の後に恭順の意志を示すために徳川慶喜が謹慎したのも弘道館だった。蟄居した部屋に佇み、慶喜の心中を察した。
「朝から暑くてたまらんねぇ」と土産物屋の女性が嘆いていた。















7828.9/1/2018

(2)

上野から常磐線に乗って、終着駅の水戸に降りたのは午前8時。
駅は窪地にあって、強い朝の陽ざしが駅前ロータリーに降り注ぐ。
おなじみ水戸黄門様ご一行のブロンズ像が出迎えてくれた。

緩やかな上り坂を歩くだけで、汗がにじむ。
旧水戸城周辺を散策。水戸学の道と名付けられていたが、早朝のためかだれも見かけない。
旧水戸城の敷地は広大で、現在はそこに茨城県庁など官庁があった。茨城大学の附属学校もあった。
1945年に太平洋戦争で完全に焼失した。おそらくアメリカ軍の爆撃に遭ったのだろう。戦争は勝者に歴史を語らせ、敗者を不幸にする。
敷地内には鹿島神社があり、自由に参拝できた。
1858年(安政4年)、徳川斉昭が創建した神社。1974年(昭和49年)には伊勢神宮のご遷宮で、風日神宮がここに譲与され現在に至る。















7827.8/31/2018

(1)

8月26日(日)。青春18切符の旅、第三弾に出発した。

教員時代には実現しなかった日曜に宿に使用で宿泊するという夢の企画。

宿泊先は群馬県の横川。信越本線がかつては碓氷峠を越えていた時、群馬県側の起点になった駅だ。
急こう配を登り切れない列車に対して、レールの間に凹凸のある特別レールを敷いて専用電気機関車で登ったり(アプト式・1963年廃止)、強力な磁力で動輪と線路を吸着させて滑り落ちを防いだり、国鉄時代の技術の粋が詰め込まれた区間だった。
当時は観光客や工事関係者、鉄道関係者でとてもにぎわった。しかし長野新幹線の開通で横川と軽井沢間(横軽:よこかると通は呼ぶ)は廃止されてしまった。
峠の釜めしで有名な横川駅。
時代の変遷と現在を感じたくて、行き先にした。

横川まで行って日帰りするのはもったいないので、駅前の「東京屋」という旅館を予約した。一泊二日の電車旅。時間に余裕があるので、26日は直行しないでまずは常磐線の水戸駅へ向かった。

5:09大船駅上り東海道ホームから、上野東京ラインに乗車した。
高崎行き。今まで湘南新宿ラインも上野東京ラインも、電車の行き先がはるか遠くになった野でイメージがわかなかった。しかし、今回は高崎にぐっと近づく。

日曜の早朝電車にもかかわらず、東海道線の座席はほぼ埋まっていた。部活動の高校生だけでなく、社会人と思われる人も多かった。こんなに早くからどこへ行くのだろう。
上野駅で下車。
6:04発の常磐線水戸行きで、終点の水戸まで向かう。
常磐線に乗車した記憶があまりないので、北千住とか取手とか知った地名が出てきて、窓外の景色を目に焼き付けた。
常磐線の乗客は、明らかに朝まで遊んでしまい、始発に乗ったと思われる若者が多かった。座席につくやいなや大口を開けて爆睡する女性が多くて驚いた。若い男性は疲れた表情でスマホをいじくっていた。
土浦を過ぎるとほとんど乗客はいなくなり、ドアもボタンを客が自分で押さないと開かなくなった。







7826.8/29/2018

5月17日・製菓
「Pouding au caramel(キャラメルプリン)」

フランス語でプーダンは「蒸したもの」という意味。
生地を蒸して作るプリン。蒸籠に温度計を入れて、80℃の温度をキープさせながら作った。

鍋に牛乳を入れて、温度計で検温しながら70℃まで温める。
卵を2個ボウルに割って一連ホイッパーで混ぜる。砂糖を60g混ぜる。
バニラオイルを4滴落とす。
70℃キープの牛乳を卵液へ混ぜて、すぐにシノアで濾す。
あらかじめバターを内側に薄く塗ったプリンカップへ均等に分ける。

蒸籠の中央に温度計を置き、弱火で1分。80℃になったらさらに6分。
表面が固まったら出来上がり。火を止めて3分蒸す。

氷たぷっりの四角いバットにプリンカップを移し、やかんから氷水をぎりぎりまで投入。さらにカップの上にバットを乗せて冷やす。



7825.8/29/2018

8月22日(水)。青春18切符の旅第二弾に出発した。

大船駅は曇り。蒸し暑い。
5:10大船発熱海行き東海道線乗車。
私はこの東海道線下り始発電車に13年間乗車して出勤した。
あまり乗客はいなかったが、いつも同じ乗客だったので、レギュラーという形だった。
並ぶ場所も座る席も、みなさんほとんどいつも同じ。
5ヶ月ぶりに乗ったら、懐かしい顔がたくさん。やはり座る場所は同じだった。

6:16熱海到着。
向かいのホームにJR東海、東海道線島田行き。降車客が走って乗車。座れないかなと思ったが、空席があった。なぜみなさんあんなに走ったのだろうか。
6:19出発。

7:00富士到着。大船から1660円。
とても蒸し暑い。北口を散策。
シャッター閉まる店ばかり。まだ早朝だから開店していないのかもしれないが、大船なら開店の準備をしている店がある時間だ。
高校生と社会人が駅を使うが、かなり電車は空いていた。
富陽軒という駅そばでかけ蕎麦290円を頂く。汗をかいた。汁がとても濃くて、ネギが青かった。
7:45身延線甲府行きワンマン電車出発。甲府行きは1時間に1本だった。

無人駅では2両目車両からの乗り降りが制限されていた。ワンマンなので運転士が検札もするのだろう。飯田線と同じだ。

10:21甲府到着。富士から1660円。
約2時間半の身延線全線はあっという間だった。
窓外には富士山、大きな川、田園風景が広がり、飽きることがなかった。
甲府は暑い。駅前はものすごくきれい。

11:10中央線下りで石和温泉に行く。甲府から200円。
知人が紹介してくれた深雪温泉旅館で入浴する。1000円。
源泉かけ流し。加温加水なし。自噴。飲泉。
南口イオン前の山梨夢厨房でランチ。ご主人と小学生の息子と高校生のバイトがやっていた。満員の店。がっつりステーキ。山梨ワイン。2250円。
13:24中央本線下りで高尾に向かう。

14:51高尾到着。石和温泉から1320円。
14:53中央特快東京行き乗車。

14:59八王子到着。高尾から160円。
15:10横浜線乗車。16:01横浜到着。八王子から720円。
16:09横須賀線乗車。16:28大船到着。横浜から310円。
6030円の電車旅だった。

7824.8/24/2018
5月14日・中国料理
「中華庖丁の基本技術・油の使い方」

中国料理で使う庖丁は下敷きのように大きい。
だから扱い方を間違えると大けがをしてしまう。
まな板に置くときは、柄をまな板から出してはいけないそうだ。移動するときに柄が体に触れて庖丁が床に落ちたら大けがにつながる。

この下敷きのような庖丁一つで中国料理は多くの切砕(せっさい)を行う。
西洋料理や日本料理のように複数の庖丁を使い分けない。
私のようなずぼらにはその考え方はありがたい。

輪切り、薄切りはもちろんのこと、千切りからみじん切りまで。
さらに肉も魚も野菜も切る。
庖丁をまな板に垂直に立てて使うばかりでなく、水平にして食材を横薄切りに切ることも多い。
庖丁の広い部分を使って、ニンニクなどつぶしてしまう。



7823.8/23/2018

「アッシュパルマンティエール・ムースデカロットオンジュレ」
ジャガイモのグラタンと、人参のムース

牛刀を使って、ジャガイモや人参をスライスしたり、みじん切りにしたりする料理が続く。包丁使いを学ぶためのものだろう。

アッシュはフランス語でみじん切り。
パルマンティエールはフランスで初めてジャガイモを食用に使った人だそうだ。
ペティナイフを使ってジャガイモの皮をむく方法を教わった。
ピーラーを使うよりも簡単だった。
2センチ角にした(desデにすると言うらしい)ジャガイモを鍋で煮る。火が通ったら鍋から上げて、乾煎りして小吹芋状態にする。それを裏ごしして調味料とバターを混ぜて製菓で使う絞り器に入れて器に流し込む。
その上に炒めたひき肉を敷いて、てっぺんにチーズ。さらにジャガイモを流し込んでふたをする。

とても手のかかる料理だった気がする。
同時に人参をミキサーを使ってムースにする料理も作った。



7822.8/21/2018

5月10日・日本料理
「炊き込みご飯・厚焼き玉子」

土鍋を使った炊飯の基本と玉子焼き器を使った正式な厚焼き玉子の作り方だった。
この日を境にして日本料理の実習では、ご飯は毎回土鍋で炊くようになった。

炊飯の流れ
洗米(今は精米技術が進んだのでほぼ糠は落ちているのであまりごしごし洗わない)
研米(両手の内側に軽く持ち上げてすり合わせる程度で大丈夫)
浸水(ザルにあげてたっぷりの水に浸す)
水切(水を切ったらさらにザルの下に布巾をおいて、布巾に水分を吸わせる)
炊飯(強火8分・中火5分・弱火5分・強火30秒・コンロから鍋を外して蒸らし10分)

玉子焼き器は、江戸前の四角いものを使った。
銅鍋なので、鉄鍋と同じで使用後は洗ってはいけない。ふくだけ。
卵液の作り方は注ぎ方、菜箸を使った返し方などをデモンストレーションで学ぶが、実際にやってみるとそうはうまくいかなかった。
私は後日、日本橋の木屋に行き、自宅用に玉子焼き器を購入した。
その後、玉子焼きはその鍋で焼いている。



7821.8/19/2018

5月7日・製菓
「スポンジケーキ」

卵白と卵黄をいっしょに泡立てる共立て法という方法で生地を作った。
卵2個 上白糖60g 小麦粉55g バニラオイル少々 胡麻油15ml 牛乳15ml。
温度を管理し、混ぜていく順番も重要なので製菓は緊張する。

鍋に湯を沸かして60℃をキープ。湯煎で卵と砂糖を36℃から40℃まで上げて泡立てる。そこにバニラオイルと小麦粉を投入。温めた牛乳とごま油を混ぜて投入。
最初は二連ホイッパーで泡立てて行く。ここでしっかり空気を入れないと、焼いたときにふっくらしない。同じリズムでかきたてて行く。

この実習では5号(直径15センチ)の型を使って、一人一つのスポンジケーキを焼いた。焼成は150℃で30分。15分で差し替えをした。

出来上がったら講師に見せて評価を受ける。
肌理とふくらみが評価される。私は何とか高評価だった。



7820.8/18/2018

4月27日・日本料理
「吸い物・ご飯・酢の物」

吸い物は、日本料理でもっとも料理人が腕をふるう料理だそうだ。メインの具を椀種(わんだね)、季節の添え物が椀褄(わんづま)、彩りが吸口(すいくち)。出汁は合わせ出汁で作った。

椀種は海老のしんじょう。漢字では海老真蒸地と書く。
椀妻は独活(うど)。吸口は木の芽だった。

ご飯はグリーンピースご飯。
私はグリーンピースは大好きだが、人によっては苦手な人もいるだろう。

海老の皮をむき、背ワタを取る。出刃包丁で身をつぶして、摺る。スルという音が縁起が悪いので、日本料理では「あたる」と言うそうだ。すりこぎ棒も、あたり棒。
塩を一つまみ入れて、あたる。大和芋と卵白を少しずつ足しながらコクを出していく。さらに昆布出汁を少量加えてあたり続ける。
湯を沸かして、掌に種を乗せて木杓子で中の空気を抜きながら丸めて投入する。

こういう一連の操作が日本料理にはとても多いことに気づいた。
どの作業をとっても、とても一人ではできないのだ。

胡瓜の小口切り。まだまだこの時期の切り込みは厚いなぁ。