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過去のウエイ

7319.10/11/2015
高峰の仙丈ケ岳...3



小仙丈ケ岳から仙丈ケ岳への稜線は標高が3000m。
この日は雲がかかって眺望が望めない。
ときどき雨粒が混ざるのでレインウエアのひとも多い。



2500mを越える稜線には樹木が育たないので、ハイマツが茂る。
道の左右が谷へ切れ込む。
樹木のないこういう道をアルペンルートという。



眼下に山小屋が見えた。
巻き道を選ぶと通過する山小屋だ。
馬の背ヒュッテという。



山の頂上と頂上をつなぐアルペンルートを歩く縦走は、縦走のなかでも至極の楽しみだ。



10時36分。
目指す仙丈ケ岳がガスの中に姿を現す。
3033mはもうすぐそこだ。
視界に頂上をとらえると、それまでの疲れが吹っ飛んでアドレナリンが充満する。

7318.10/6/2015
高峰の仙丈ケ岳...2



藪沢の分岐周辺はまだ樹木に覆われている。
雲が立ち込めてきて視界をさえぎる。
こんな山中なのに煙草を吸って休憩するひとがいたので、10mぐらい離れたところにザックを置いた。



高遠饅頭でエネルギーを補給して、歩き始める。
わたしはここで合羽を脱いだ。



歩き始めて40分が経過すると、ハイマツが見えてきて、視界が広がる。
ここからは樹木が育たない厳しい環境になる。



風が出てきて雲が切れ始める。
その向こうに甲斐駒ケ岳がちらちらと姿を現した。



9時41分。
小仙丈ケ岳(こせんじょうがたけ)に登頂した。2864m。
岩肌がせりあがって、頂上部を形成する。「あー、アルプスに来たんだ!」と思う。

7317.10/4/2015
高峰の仙丈ケ岳...1



2015年8月14日。
わたしは妻の実家の伊那にいた。
そこから義兄の車で高遠まで乗せてもらった。着いたところは南アルプススーパー林道の入口。
そこから先は自然保護のため、許可車両しか通行できない。
長野県の戸台から静岡県の広河原までを貫く。自然破壊の象徴として反対運動が起こり、結果として、一般車輌やタクシーの乗り入れが全面的に禁止された。ここに乗り入れるには「南アルプスバス」が運行する小型のバスに乗るしかない。
14日、バスの発着口である仙流荘に5時半に着くと、すでに乗車を待つ長蛇の列ができていた。
わたしは6台目のバスに6時過ぎに乗車して、北沢峠に7時過ぎに到着した。



雨。
合羽を出して着る。
道しるべにはハングルが刻まれている。
ザックにもカバーを装着した。



原生林は、ガス(雲のなかを歩くので霧とは異なる)に覆われていた。



今回の山行は単独行だった。
いきなり人気のない樹林を歩くのは、やや気後れをした。



歩き始めて1時間半、午前8時半に分岐点の藪沢分岐(大滝の頭)に到着。
ここで尾根を巻くなだらかな道を選ぶか、尾根から一気に稜線に上がる急峻な道を選ぶか、悩む。
視界が晴れなければ稜線は危険が多い。
多くの登山者が巻き道を選んでいたが、わたしは慎重に歩くことを心がけて、3000mの稜線を目指すことにした。

7316.10/4/2015
温泉三昧の那須山行...20



9時を過ぎて、道がなだらかになり、樹林に入る。9時半近く、登山口に戻った。
一泊二日の那須山行に終わりを告げる。
旅の終わりは、いつもちょっと寂しい。天候に恵まれたことに感謝をしよう。
大丸の日帰り温泉で疲れをいやした。



帰りの東北自動車道のサービスエリアでランチにした。



地元名産の牛ステーキ丼。
サンマーメン。
ともに充実していておいしかった。



栃木だけに、宇都宮餃子も忘れずに。

(完)

7315.9/29/2015
温泉三昧の那須山行...19



茶臼岳北面の植生のない登山道から樹林帯へ入る。
登山口はもうすぐになった。夏の日差しを浴びて、小さな花が咲いていた。
厳しい気候のなか、この季節を待っていたかのように、精一杯に花びらを開かせていた。



山の花はあまり栄養のない土壌で育つので、下界とは違い独特な種類が目立つ。



あじさいの原種と思われる花も咲いていた。



すっかり空は雲に覆われて景色は望めなくなった。
樹林帯は登山口へと続いていく。



大きなけがや災難が無く、ふたたびここまで戻って来た。
那須連山に感謝しよう。

7314.8/30/2015
温泉三昧の那須山行...18



茶臼岳からはときどき硫黄の臭いが漂う。
ロープウエイで頂上に行ったひとが、こちら側へ下り始めていた。



反対側には剣が峰と朝日岳。きのうと同じように堂々とたたずむ。



この日は朝からやや雲がわきやすい状況になっていた。
あまり高層に寒気の気配はなかったので、大崩れはしないだろうが、視界が雲に閉ざされてしまうのは残念だ。



峰の茶屋跡避難小屋を8時45分に出発して、帰路に着く。
振り返るときのう登った朝日岳の勇姿が別れを告げてくれていた。



固まった溶岩がごつごつ重なる茶臼岳の北面を下っていく。

7313.9/26/2015
温泉三昧の那須山行...17



8時20分には廃墟のような那須岳避難小屋を通過すると、道が急な上りに入っていく。



視界が広がり茶臼岳の北面が見えてきた。
溶岩が固まってできた地形なので、植物が生えていない。



あらためて茶臼岳は火山なのだと思い出させる山肌。
溶岩が流れて、そのまま固まった状態が続く。



避難小屋を過ぎて坂を登りきると、きのう歩いた三本槍岳が見えた。



8時半に峰の茶屋跡避難小屋に到着た。きのう同様にとても天気に恵まれた。

7312.9/23/2015
温泉三昧の那須山行...16



三斗小屋温泉から茶臼岳までのルートは、ぎりぎりまでなだらかな森を進む。



7時35分に煙草屋旅館を出て7時53分に沼原(ぬまっぱら)への分岐を通過した。



なだらかな森を進んでいると、歩きながら眠くなる。



7時59分に延命水というありがたい名前の水場を通過した。



8時11分に御沢の橋を渡った。

7311.9/20/2015
温泉三昧の那須山行...15



同じ三斗小屋温泉にある大黒屋旅館。
こちらもシーズンには予約が取れないほど混みあう。



6時20分。朝食の時間だ。
朝食も膳に乗っていた。こういうときに持参した海苔が役に立つ。
ゆっくり食事を食べて、出発の準備をした。



部屋に貼ってあった利用にあたってのお知らせ。



朝の小屋はゆっくり時間が過ぎていく。
これから急な山道を登っていくひとたちと、ゆるやかな山道を歩くひとたちと分かれていく。



7時半に山小屋を出発した。

7310.9/19/2015
温泉三昧の那須山行...14



夕飯はお膳でびっくり。
肉と魚と天婦羅とてんこ盛り。ご飯のおかわりは自由だった。
宿泊客が広間に集まって食べる。



8月4日。4時15分。
三斗小屋温泉に朝が近づくとき、寝床を抜け出してタオル一本で露天風呂へ向かった。
風呂を撮影するのは難しい。ほかに入浴者がいては失礼になる。



だれもいない時間帯を狙った。
那須の山並みを見ながら入る温泉、露天かけ流しは最高の贅沢だった。
湯温はそんなに暑くない。



昼間にいるアブなどの虫もまだ飛来しない。
煙草屋旅館でも大黒屋旅館でもまだ利用者は寝ているようだった。



旅館として宿泊すると、こんな早朝に起きる客はあまりいない。
しかし、山小屋として宿泊すると、周囲が明るくなってきたら、ほとんどの客は出発の準備を終えている。